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政策

2016年5月26日

政策雑感(22)

【核と日本】
トランプ共和党候補はアジアの防衛に関し、費用は当事国が持て核も持ったらどうだという趣旨のメッセージを共和党のレースの中で度々演説している。
私はこう思っている。

  1. 核のない世界という理想は捨てるべきでなく、「ドンキホーテ」的などと陰口を叩かれても、強い理想として日本はこれからも唱えていかなければならないのが、日本の世界の政策・地球の政策である。
  2. 核拡散防止条約では
    1. この条約で核が持てるのはもともと持っている国、すなわち米・英・仏・中・ロシアこの5カ国だけである。
    2. パキスタンとインドは互いに争いの絶えない二つの国であるが、まずインドは核を完成。続いてパキスタンも完成。この二つの国に関してはなにも言わない。(両国とも100発位)(いわば事実上の容認)
    3. イランのように濃縮ウランの研究までやられると、中東が不安定になる。厳しい制裁措置によってようやくイランと欧米諸国との折り合いがついた段階である。
    4. 明らかにイスラエルは100発超える核兵器を持っている。
    5. ソ連が壊れた時「核は完全にロシア側に全部回収されたのか、シリアあたりに一つ位いっているのではないか」といわれている。
    6. 北鮮は国民の生活は犠牲にしても核とミサイルの開発に国力を集中している。

    トランプ氏のような現実に立脚しない人が大統領になると日本は困る。
    まず

    1. 安全保障の費用を全額持てと言ってくるかもしれない。
    2. 日本の為に血を流したくないから自分の国は自分で守りなさい。
      核兵器も持ったらどうだろうなどと演説している。

    それでは私はどう考えているのか。

    1. アジア(特に東アジア)の安定は日本の国益である。
    2. 日本の周辺で核を持っているのは、中国・ロシア・北朝鮮

    しかもこれらの国は日本の10倍以上の兵員を有している。
    中国とロシアの核は皆あまり心配していない。それは成熟した国であるから、極端に走る政治にはブレーキが掛かるし、中国・ロシアはまだ十分透明ではないが、昔より遥かに透明な国になっている。

    であるから日本が特に注意を払っていくべきことは、

    1. 北のロケット技術(到達距離・水中発射・エンジン等の)の到達段階はどこまで来ているのかをはっきりつかまなければならない。何千キロも飛ばなくても日本には届く。
      日本は四個も偵察衛星を打ち上げているのであるから、それらの配置や意図を読み取る努力が必要である。
    2. 北はどんな事を言っても核・ロケット開発を止めない。

    日本政府はその事を覚悟した上で、外交政策をたてて頂きたい。

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